現在第7節を終えたブンデスリーガ。
1位から7位までの勝ち点差が2という大混戦となっており、バイエルンの牙城を崩すチームが現れるか注目されている。
上位を占めるレッドブル系監督
そんな今季のブンデスリーガで、興味深い事象が。
なんと現在の上位5チームのうち4クラブがレッドブル系の指導者なのである。(RBライプツィヒと同率4位であるフライブルクのシュトライヒのみがレッドブルと無関係)
1位:マルコ・ローゼ(ボルシアMG)
今節で首位に躍り出た名門ボルシアMG。
今季から指揮を執るのは、前ザルツブルク監督のローゼ。
4−1−2−1−2を基本布陣として、ザルツブルクのU19チームをUEFAユースリーグ優勝に導くと、トップチームでもクラブ史上初のELベスト4を達成。
首位とはいえ、ELではホームでヴォルフスベルガーに大敗するなど安定感はまだ無いが、それだけ伸びしろがあるとも言えるだろう。
2位:オリヴァー・グラスナー(ヴォルフスブルク)
ロジャー・シュミット時代にアシスタントコーチとしてザルツブルクで働いたグラスナーは、その後SVリードとLASKで監督としての評価を高めた。
特にLASKでは、ザルツブルクに次ぐオーストリア2番手の地位を固めるくらいまでクラブを押し上げた。
使用布陣は、師匠のシュミットが好んでいた4−2−2−2ではなく、3−4−3を採用しているところが興味深い。
今季ブンデスリーガで唯一の無敗チーム。
3位:ニコ・コヴァチ(バイエルン・ミュンヘン)
バイエルンのイメージが強いコヴァチも実はレッドブルと関係している。
選手時代に現役最後のクラブとなったのはザルツブルクで(宮本恒靖や三都主アレサンドロとも共にプレーした)、引退後そのままクラブに残り、リカルド・モニス監督の元、アシスタントコーチに就任。
その後、クロアチア代表監督を経てフランクフルトでDFBポカール優勝。
それが評価されて、選手時代の古巣であるバイエルンの監督に就任した。
昨季は二冠を獲得したものの、選手やファンからネガティブな意見が噴出し、今季はCLでもしっかり勝ち上がることが求められるだろう。
4位:ユリアン・ナーゲルスマン(RBライプツィヒ)
そして現監督である。
スタートダッシュに成功し、首位を走っていたが、シャルケ戦とレヴァークーゼン戦で取りこぼしてこの位置。
前半戦に難しい相手が多いため、しっかり上位について行きたい。
このように、上位をレッドブル系の指導者が多く占めているのは中々考えさせられるところだ。
苦しむ監督も
だが、もちろん全てのレッドブル系指導者が上手く行っているわけではない。
フランクフルトのヒュッター(元ザルツブルク監督)は、昨季の攻撃を牽引したヨヴィッチ、レビッチ、アレの3人全員が抜けて苦しんでいるし、ケルンのバイエルロルツァー(元RBライプツィヒU17・U19監督、元RBライプツィヒアシスタントコーチ)は、残留争いをしている。
まだ34試合のうちの7試合が終わったばかり。
シーズン終わった時に、レッドブル系指導者の彼らがどのような位置で終えているのか楽しみにしたいと思う。
上位の4チームもまだまだ盤石という感じではないですよね。ボルシアMGはまだ安定してないですし、ヴォルフスブルクはシュラーガーが長期離脱、バイエルンはコヴァチが今季も疑問、ライプツィヒは新戦力がまだあまり組み込まれていないと、それぞれ懸念材料がある気がします。