今季クラブ史上初のCLを戦うRBザルツブルク。その記念すべき初戦は、ベルギー王者ヘンク相手に6-2で圧勝という歴史的な夜となった。
スタメンはこちら。
予想通りのベストメンバーを組んできた。代表戦で長距離移動を強いられた南野とファン・ヒチャン、開幕からずっとスタメンを続けていたベルネードを直近のリーグ戦でベンチスタートにしたのも、この一戦に合わせる狙いだったのだろう。ヘンクの方は伊東純也が先発し、日本人対決も実現した。
試合は前半2分にいきなり動く。ライン間に素早く降りてきた南野がベルネードからの縦パスを受けると、ワンタッチで絶妙なターン。寄せてくる相手DFの股を抜いてパスを出すと、反応したハーランドが利き足ではない右足で決めて先制。
その後はヘンクも修正して、RBザルツブルクの[4-2-2-2]の幅を広げるような対角のサイドチェンジを使うなどしてスコアが動かなかったが、33分に追加点が生まれる。クリステンセンが自陣深くで相手のドリブルを止めてボールを奪取すると、近くの南野へ。これを南野はすぐさま左足でサイドのスペースへフィードすると、走り込んだファン・ヒチャンが得意の入れ替わりでマイボールに。これを中央に流して、走り込んだハーランドが楽々と決めて2-0。南野はパスを出す前にファン・ヒチャンのことをそこまで確認していなかったように見えたため、チームの決まりごととしてデザインされたプレーなのかもしれない。
直後の36分、相手CBの中央に付ける縦パスをユヌゾヴィッチがカット。そのボールがそのままファン・ヒチャンへの絶好機に。これも冷静に決めて3点目。
1点返された後の45分、相手の縦パスをインターセプトしたCBウーバーが、そのまま運んでラストパスを送ろうとすると、これが相手DFに当たってピンボールのような形でファン・ヒチャンへ。中へ簡単なクロスを入れ、ハーランドが押し込んだ。
まだ終わらず45+2分。ヘンクのFKをラマーリョが跳ね返すと、南野がターンでマーカーを剥がし、約70mを力強いドリブルで左サイドまで爆走。ルックアップしてファーサイドのショボスライに完璧なクロスを入れて、5-1で前半を折り返した。
後半に入ってもキックオフからボールを下げずに決定機を作り出すなど、攻めの姿勢を崩さなかったRBザルツブルク。52分に失点するも、66分には偽SBのような位置で受けたキャプテンのウルマーが、ユヌゾヴィッチとのワンツーでペナルティエリア内に侵入し6点目。この後もチャンスはあったが、スコアは動かなかった。
交代選手としては、1枚目がショボスライ⇢奥川。ショボスライは得点を決めたものの、やはり狭いスペースでのプレーに課題があるのか、今季の彼のプレーに感じる物足りない印象をこの試合でも感じた。残りの2枚はハーランド⇢ダカ、クリステンセン⇢ファルカス。クリステンセンはイエローカードをもらっていたこともあるだろう。
守備面ではまだ不安定なところを露呈したものの、リーグ戦でも見せている驚異的な攻撃力をCLでも見られたことはポジティブだろう。次節はアンフィールドでディフェンディングチャンピオンのリヴァプールとの対戦。今日のようなスコアになることは無いだろうが、とても楽しみになるような一戦となった。
なお、ナポリvsリヴァプールの試合は2-0でナポリが勝利している。
南野「この夜は忘れられない」
めちゃくちゃ面白い試合でした!